研究会について

金沢家族看護研究会
-新たな取組み-

本研究会は2015年春、北陸新幹線の開業と時同じくして、「金沢」で始まりました。百万石の城下町の加賀、そして能登、越中、越前の北陸3県で、看護師の皆さんと家族看護の事例検討等を通して、看護の本質を探求したいと願って立ち上げた研究会です。
そして2018年春から、事例検討に加えて、新たな取り組みとして『心に残るあの人への看護から実践知を可視化する』を始める計画です。要するに看護実践事例を「新・事例研究」のフォームを使って、メンバー間での対話から暗黙知を実践知として可視化していく方法です。この新・事例研究のフォームは、東京大学の山本則子先生達のグループが開発している<『日本の現場発看護学』の構築を目指した事例研究方法>を使いたいと思っています。

さてこれまで3年間、研究会で事例検討の分析枠組みとして使ってきたのは、家族看護の解決志向アプローチである、「渡辺式」家族アセスメント/支援モデルです。「渡辺式」家族アセスメント/支援モデル(以下「渡辺式」)は、2003年、家族ケア研究所の渡辺裕子先生よって開発着手され、柳原との協働で3つのモデルすなわち、《看護師-家族関係パターン10》《家族関係パターン7》そして《意思決定支援モデル》と、1つの分析シートおよび事例提示シートを提示しています。
「渡辺式」はこの15年間、日本における家族看護モデルの1つとして、地道に開発が続けられてきました。実は「渡辺式」のモデルは、学問的な研究成果として生まれたものではなく、渡辺先生と現場の看護師の悩み相談での、話の整理のための「書き込みツール」として開発されました。「一体何が起きているんだろう。図に書いてみよう」という訳です。ですから厳密にいうなら、「渡辺式」は事例の検討シートではなく、事象を検討するためのシートと言えます。
今も渡辺先生とは、つぶやき仲間として<「医療が複雑化し看護師が疲弊しきっている。こんな時代だからこそ、「渡辺式」が必要なのかも知れません。家族看護に限った枠でのツールではなく、患者、家族の心の叫びを聴く、自分を見つめるという看護の基礎を固める道具として、必要とされていると思います>な〜んて、ちょっと手前味噌的な語り合いをしています。
この「渡辺式」を使っての、正式の「渡辺式」家族看護研究会(会長;櫻井大輔家族支援専門看護師)は、事例検討などを非公開でやっています。2018年春からは、公開で研究会が始まる予定とのことです。

もう一人、この研究会で忘れてならないのが、鈴木和子先生です。日本に家族看護を導入し、堪能な英語を活かして諸外国の文献を使って家族理論を紹介し、家族看護教育を切り開いた大御所の先生です。先生の考えもまた、現場の今を解決する無理のない日本型の家族看護を、です。
その両氏の考えの流れを組む形で、この金沢家族看護研究会はあります。つまり、この両氏の思想・考えを受け継ぐ形で柳原がいて、金沢の地で家族看護研究会を主宰しています。

研究会の<立脚点およびねがい>は以下の3点です。

研究会では、在宅を含む臨床の看護師の方々と二人三脚で事例検討や勉強会を行なっていきます。<すずめの学校=♪鞭を振りふりチイパッパ♪>ではなく<めだかの学校=♪誰が先生か生徒か、みんなで…♪>方式をとります。

「すべては現場のために!」が研究会のモットーです。現場の看護師の方々と歩みを共にして支援していきたいと思います。看護師の方々の看護の質があがり、そのことで患者・家族が、憩い・癒され・慰められ・安寧を得て・力づけられていく、そんなサイクルの一環を担えれば良いな、と願っています。前述した事例研究のためのツール名は、『日本の現場発看護学』です。このネーミングに思わずニヤリとしたのは、私だけではないと思います。

参加はまったく自由で、会則も会費等も何もありません。看護師であれば、どなたでも参加できる研究会です。お気軽にご参加ください。

代表 柳原清子

家族看護とは

学問的に言う‘家族看護’って何?!
まなざしの特徴は何でしょう

看護の学会などで、看護師とりわけ専門看護師のようなスペシャリストから問われる質問にこんなものがあります。「家族看護って何に特徴がありますか?一般の看護にも当然、家族丸ごとの支援は入っており、家族への支援はあたりまえとなっているのに、家族看護を強調する何か(学問的な価値が)ありますか?」という疑問です。疑問というより詰問に近いニュアンスで問われ、小心者故にたじたじすることもよくあります(笑い)。
現場で看護師は、退院支援や治療に伴う意思決定の場面で家族に関わらざるを得なく、家族の無理解や協調性のなさ、家族内のもめ事がそのまま持ち込まれること等もあって、家族対応に難渋することが少なくありません。「なんでこうなるの?」と嘆きたくなることが一杯です。だからこそ、紐解く手段として家族看護を学べば何とかなるのかも、と自分の家族対応の技の広がりを期待するのでしょう。

一方で家族と呼ばれる人々が苦悩し、困惑する場面に遭遇することも少なくありません。救急救命室で茫然と立ち尽くす人々や、臨終場面で患者である父・母のベッドに近づけない幼い子ども、やっとの思いで精神科に相談に来る家族などで、心が痛むこともあります。だからでしょうか、各看護分野の学会では家族を対象とした研究が数多く発表されてきています。
最初の疑問を、家族看護の牙城である「日本家族看護学会」での研究と、それぞれの専門看護学会で、テーマ群として設定される「家族看護」の研究内容とに違いはありますか?という問いに言いかえることもできると思います。答えは、イエスでありノーでもあります。
答えを「どちらでもありだけど、どちらでもない」なんて、何といい加減なことを言うのか、とまたお叱りを受けそうだけれど、事実なのです。その説明を3つの柱で述べてみます。

家族看護の実践に はフェーズ(位相)があるということ

家族看護の実践には3つのフェーズがありますが、まずフェーズ(変化する位相)と看護について触れます。
看護実践の本質は、対象をとらえて専門的に判断推論し、それに基づいてアプローチすべき焦点を絞って、看護の手技を使って実行していきます。こうしたプロセスを連続的に螺旋状に展開しながら、望ましい結果(安寧やQOL)を生み出していくことが看護実践です。プロの実践とはPDCA(Plan-Doing-Check-Action)の螺旋状のプロセス性が特徴です。

一方、看護師自身の「出来る事が増え、出来る人となる」という実践力は、段階的に向上して行きます。それは経験年数で自然に上がるのではなく、その階段の髙さも、同じレベルで留まってしまう時間の長さも、大きな違いがあります。違いを生み出すのは、自分の実践をどれだけ吟味したかによってです。実践力は、看護経験の量ではなく、1つ1つのことに、切歯扼腕のような感情も含めてどれだけ心をそこに寄せてきたかなのです。
「段階」や「曲面」を合わせもつフェーズ=「位相」の言葉を使って、家族看護実践の3つのフェーズを説明します。

第一フェーズの家族看護

第一フェーズの家族看護は、通常看護師として当たり前のようにしてなされている家族との関わりです。家族メンバーを患者にとっての重要他者としてとらえます。患者が療養生活を送る上で、情緒的にも経済などの保障、調理/食事管理等の手段的な面でもかけがえのない人々である、の位置づけです。看護師は入院時の家族のアナムネ聴取から始まり、さまざまな療養指導やケア技術指導、退院指導などの家族教育を行います。キーパーソンと呼ばれる中心となる家族メンバーを特定し、家族に声をかけ、事情を聞き、時に慰め励まし、傾聴しつつアドバイスなどを行います。
研究では、ある特定の家族メンバーである、配偶者、父親/母親、家族介護者などを焦点化して、ニードやストレス、悲嘆、困難感、あるいは家族教育効果などが探求されます。

第二フェーズの家族看護

第二フェーズの家族看護には患者のとらえも含めて、ベースとなる理論枠組みがあります。患者は病院では、患者という役割をとりますが、家庭では夫・妻・親・きょうだいのような立場と役割をもち、社会的にも役割をとっています。つまり、個人‐集団・家族‐社会というシステムの中に組み込まれた主人公なのです。そして家族とは、こうした一人ひとりのメンバーが複数人集まった集団であり、家族はシステム(組織)である、ととらえます。患者と家族という2極ではなく、患者を含む家族というひとまとまりの視点です。したがって第二フェーズでの家族看護は、対象は家族の各メンバーではなく、家族というシステムとなります。最初から森の成り立ちを見て、そして林や木の様相を見てその関連をとらえつつ、木と森を護っていく方法であり考え方です。個から全体を、全体を視野に入れての個の動きや相互作用をとらえる思考を「俯瞰する」と言いますが、俯瞰はシステム思考であり、家族看護の見方なのです。研究では、家族という言葉を使いながらも、家族システム的な変化や動き、家族間力量からのバランス、歴史も踏まえたレジリエンスや信念体系、相互作用パターンの研究となります。

第三フェーズの家族看護

このフェーズは家族の関係性に病理性が関与している場合や家族の機能が不全状態の中での家族支援です。具体的には、共依存という関係病理で表れるDV(家庭内暴力)やアルコールなどの依存症、AC(Adult Children of Alcoholics)、そして虐待や人々の関与を拒むセルフネグレストの家庭も、このフェーズに入ります。
看護は基本的な視座として、「病理モデル」ではなく、人々のストレングス(持っている力強さ)やエンパワメント(立ち上がって行く力)に準拠した「生活モデル」から成り立っています。また個人に深く関わる特徴があり、複数面接などのスキルには長けていません。したがってこうした事例に関しては、家族関係病理や家族機能不全を見立てて家族の調整をはかっていく、家族療法家(臨床心理士、精神科医など)やソーシャルワーカーにつなぐか、あるいは協働することが必要となります。
(以上のフェーズの考えは、看護の教科書である、MS.Hanson(1996)[Family Health Care Nursing]を参照したものです。)

家族看護を学ぶとは第二フェーズ(家族システム)の
視点を身につけること

3つの家族看護実践フェーズから、最初の「家族看護を特徴づける学問的なものは何か」の問いの答えがわかると思います。看護師の誰もが、ごく普通に家族メンバーに関わっているのは、第一フェーズでの家族への看護です。

第二フェーズの看護は、「家族システム看護」という呼び名で、第一フェーズとの差別化を意識する時もありますが、呼び名はともあれ看護内容は、<家族をシステム的にアセスメントしシステム的に動かす>ことを意図した実践といえます。これを実践していくのは、家族支援専門看護師および家族看護の研修を受けてシステム的な家族看護が出来るようになった看護師です。具体的には、傾聴やアドバイスではなく、リフレミングという認知の転換をはかりつつ、家族内外に動きを作っていく方法をとっていきます。ちなみに家族療法家あるいはソーシャルワーカーは第二フェーズのスキルを身につけて、第三フェーズで専門性を発揮する職種ととらえることができます。

家族看護の学問的基盤は、「看護学」と「家族療法」および「家族社会学」です。家族システム理論を基盤とする家族療法と家族看護は、基盤理論が一緒なので親和性があり、家族療法の分野からは家族面接技法など多くのことを学ばせてもらっています。また家族(システム)は社会システムに包含され相互作用の中で、家族生活が維持されていくことを考えると、第三フェーズでの機能不全家族への対応で、ソーシャルワーカーとの協働は必須のこととなります。

家族システムの視点にこだわるのは何故?
ー解決志向に結びつくもの

家族看護ができるようになりたい、あるいは家族支援専門看護師の支援が欲しいと思うのは、家族対応に苦慮する時で、家族と医療者の間でのもめごと・軋轢が発生している場面、あるいは、患者と家族の間で争い事や意向のズレが生じ、それに翻弄させられる時です。こうした事態を「コンフリクト」と言います。このコンフリクトの解決にシステムの思考が役立ちます。

システム思考とは俯瞰することであり、合理性を帯びたものです。個と全体を見ながら構図を思いえがいて、1つ1つ点検していく思考法をとります。こうすることで家族の抱えている問題が把握しやすくなり、問題解決に向けて家族成員にどのような対処が必要/可能かを体系的に検討できるようになるのです。

「渡辺式」は家族看護のアセスメント/支援のモデルですから、このシステム思考が入っており、結果として解決の可視化が可能となります

渡辺式とは

看護のいう‘まなざしの温かさ’とは何でしょう
渡辺式のヒミツ

ある日の研究会の風景です。皆で検討の事象は以下のことでした。-まだ28歳の若い終末期の男性患者のベッドの横には、身重の妻がいて、医師たちは次々と新しい化学療法を試みるけれど効果は出ません。衰弱が日に日に進み、今日明日とも知れない病状で「何とかして!」と両親は医療者にすがりつきます。妻は泣くばかり。その中でどうしてよいかと、手も足も出ない無力感に打ちふしがれる看護師たちでした。皆で「渡辺式」を使って分析しながら、一人ひとりの体験世界を描いていきます。あと2ケ月で出産です。《逝く命と誕生する命》があります。せめて・・・・。

「ねえ〜お父さんにならせてあげよう。赤ちゃんと対面させてあげようよ」という声がメンバーから出ました。エコー下で、2つの命の対面をはかろうというアイディアです。「産科外来に頼もう」、「イヤ助産師を呼んでこよう。'エコーと一緒に病棟に来て!'って言ってさ…」と議論は一気に活気づきました。絶望的な状況でも、いや絶望的な状況だからこそ、看護がこの患者・家族の一瞬の喜びを創り出していけるのです。皆で「渡辺式」を使って分析しながら、「看護ってやれるかも」、「看護師って良いな」と素直に思えることが多くあります。不思議な感覚です。

患者・家族も愛おしい

「渡辺式」で分析していると、患者家族もまた愛おしく感じられる瞬間が訪れます。-60歳なかばの脳血管障害の介護度4の女性に面会に来る夫は、「家に連れて帰る」と無茶を言い、娘・息子と不仲になってしまっているケースです。もう10年も在宅介護が続きヘトヘトになっているのに、現状認識が出来ない夫が不思議で、皆で首をひねりました。
ポンと担当看護師から、「この方は若い時、スチュワーデスだったのです」と情報がもたらされました。えっスチュワーデス?!倒れたのは50歳代。急に情景が浮かびました。バリバリ生きていた妻が突然倒れ、以後寝たきりで、哀願するように「家へ…」とつぶやかれたら、夫は自分が犠牲になっても…と考えたくなるのでしょう。「うんそうか、そうなのか〜、皆で最善の道を探そう」というエネルギーが看護師に湧いてくるのでした。

なぜ、こうした変化が「渡辺式」の事例検討から生まれてくるのでしょうか?それは、「渡辺式」の分析では、患者・家族メンバーそして看護師それぞれの『文脈をつかむ』つまりストーリーのようにして、その人の言動の背後にある言い分を推察するからです。

ストーリー的理解とは

看護の情報とは、身体的、心理的、そして自己概念や家族情報からの役割認識など様々です。それらの情報(コンテンツ)を紡いで全体の像を作るとき、最後の作業として、ぶ〜と生命を吹き込むのは、文脈(コンテキスト)を探るという思考と作業です。相手の内側に入り込むようにして、その人自身になったつもりで、つぶやきやセリフを言ってみるのです。それはきっととてもリアリティのある言葉なのだと思います。

家族看護を考えるときに、よく聞かれるのが「家族の情報がなくて…」です。本当に情報を持っていないのでしょうか?普段の何気ない会話の中から、取捨選択し「いつか必要かも」としまっている情報はたくさんあります。その情報とは、何気ない患者の家族への思いの言葉だったり、語るときの仕草や表情、そして面会に来る/来ない、の行動まで実に様々です。そこから推察・推論の能力を最大限発揮して、リアリティに近づくことが、アセスメントするということなのです。

そしてこの先が重要です。リアリティにえがいてみた患者・家族の体験世界は、仮説でしかありません。本当にどうなのかしら、と関わりを通して仮説を検証しつつ修正をはかっていくことが重要です。どんな情景となるでしょうか。「今・・・と話されましたが・・・ということですか?」「ああ〜なるほど、てっきり・・・と思っていました」「で、・・・に関してはどうですか?」と問いかけ、答えるような、深い対話を経験して、家族は「わかってもらえた」という安堵と喜びを関することでしょう。これが「臨床推論」の「仮説演繹法」ということです。意図的な看護会話とは、無我に近い傾聴ではなく、仮説検証のような相手への深い関心からの対話なのです。

渡辺式カンファレンス

「渡辺式」分析シートの活用
カンファレンスとリフレクション

「渡辺式」の分析シートは、通常の記録としてではなく、カンファレンスなどの多人数で、ディスカッションを通して可視化することを目指して開発されています。なぜ可視化(=誰にでも見える図にすること)を強調するのでしょうか? それは、[カンファレンスの空しさ:発言する人はいつもいっしょで、解決に結びつかない。あるいは、ありきたりな解決法で真の答えに程遠い]があるからです。

臨床とは、物事がすさまじいスピードで流れていく場です。もたもたしていると仕事は終わらず、やりこなすだけで精一杯になります。歯車の1つのようにして仕事をしていくわけですから、患者・家族の全体像も時間の奥行きも見えず、また足元にあるチームの全体システムも見えません。
実は、自分(達)が行っていることの意味を見出すためには、敢て一度立ち止まってみる必要があるのです。「流れに掉さす」という諺があります。小舟を操るための細長い棒が棹ですが、それを川辺に突き刺して船を進めることの意味です。船頭さんの姿を思い描いてください。棹を突き刺すと小舟は一瞬停止をしたようになり、その後グッと前進します。この「掉さす」行為が、看護での事例カンファレンス(事例検討)なのです。

現場のややこしさにうろたえる時、自分(達)のやっていることの意味がわからなくなった時、イヤ、そうならないために、カンファレンスをして対象/事象を可視化するのです。事例カンファレンスの要素には、内省的思考(Reflective)が入っています。いわゆる「振り返りをする」ということです。
これは実践の意味と効果を問いかける作業なのです。この内省的思考とは、自分(達)の推論過程(看護実践)を意識的に吟味する思考法のことです。単純に言えば「これはどういうことだ?!」と、そのことを焦点化して、ジーと考え込んでみる。なぜ?何が?どのように?と多角的に検討し、推論を立て、再び、その推論が良かったかを検討する、徹底して吟味する思考法です。

「渡辺式」が集団での事例検討会にこだわるのは、臨床で何をやっているかわからなくなる時/わからなくならないために、一度立ち止まって、内省的思考法を使って、事例を正しく吟味することを推奨したいからなのです。

渡辺式分析シート

  • 事例記入シート
  • 事例分析シート

代表者経歴

柳原 清子/金沢大学医薬保健研究域保健学系看護科学・家族看護学/がん看護学准教授

柳原 清子

金沢大学医薬保健研究域
保健学系看護科学・
家族看護学/がん看護学准教授

1976年金沢大学医療技術短期大学卒業。その後明治学院大学等で、学部から大学院まで社会福祉学を学び、社会福祉学博士をもつ。看護師の臨床経験(訪問看護含む)約15年以上の後、1994年より日本赤十字武蔵野短期大学、新潟青陵大学、新潟大学で、<老年在宅看護><終末期看護><がん看護><家族看護>を担当する。2008年より東海大学で、家族支援CNS(専門看護師)および、がん看護CNSの教育を行う。2015年1月より現職。石川県生まれ。

主研究テーマを「がん・終末期・家族」をキーワーズとしており、長年「家族の悲嘆研究」を行ってきている。またCNS(専門看護師)の教育を通して、実践家がもつ臨床知の探索と、在宅を含む看護臨床における「コンフリクト(もめ事)」を解決していけるスキルの開発が重要と考え、家族ケア研究所の渡辺裕子氏と共に、「渡辺式」家族アセスメント/支援モデルの開発に携わってきた。近年は金沢大学の≪異分野融合研究:ケアエリア研究会≫で工学部・環境デザインや経済学部・社会保障の教員たちとの共同研究や、≪アクティブラーニング≫の教育手法での授業展開を行っている。著書に『あなたの知らない家族』(医学書院)、『渡辺式家族アセスメント/支援モデルによる「困った場面課題解決シート』(医学書院)等がある。

金沢家族看護研究会 連絡先

  • 柳原 清子
  • 金沢大学医薬保健研究域 保健学系(家族看護/がん看護)
  • 〒920-0942 石川県金沢市小立野5-11-80
  • TEL:076-265-2562 (直通)
  • kyana@mhs.mp.kanazawa-u.ac.jp

文献/研究

「渡辺式」家族看護モデルと著作/論文

看護師-家族関係パターン10

柳原清子、渡辺裕子;渡辺式家族アセスメント/支援モデルによる「困った場面課題解決シート」医学書院.2012

家族関係パターン7

柳原清子:家族からの"巻き込まれ"とは 家族システム思考による解決志向的アプローチ.
コミュニティケア.16(11).P10-17. 2014

意思決定支援モデル

柳原清子;家族の「意思決定支援」をめぐる概念整理と合意形成モデル がん臨床における家族システムに焦点をあてて.家族看護11(2). P147-153. 2013

文科省「科学研究費助成」

文部科学省科学研究助成基盤研究C
(研究番号20592927)

研究代表者:柳原清子
タイトル:がん患者家族の「意思決定プロセスモデル」の検証と決定プロセスでの家族システム変動の研究
期間:2009〜2011年

文部科学省科学研究助成基盤研究C
(研究番号24593531)

研究代表者:柳原清子
タイトル:がん看護臨床での「家族-医療者コンフリクト」の予防的看護介入スキルの開発-システム的円環コミュニケーションアプローチ
期間:2012〜2014年

文部科学省科学研究助成基盤研究C
(研究番号15K11683)

研究代表者:柳原清子
タイトル:多死時代における「死別の時」の家族リジリエンス査定と家族システム調整スキルの開発
期間:2015 〜2017年

「渡辺式」家族看護研究会と
学会での「ワークショップ」

「渡辺式」家族看護研究会のメンバーは、2010年以降に連続して「日本家族看護研究会」および「国際家族看護学会」で、ワークショップおよび学会発表を行ってきています。

  • 1.柳原清子、渡辺裕子: 「渡辺式」家族・看護師関係パターン10 -臨床での「コンフリクト(もめ事)」に焦点をあてて-.
    第17 回日本家族看護学会.2010
  • 2.柳原清子、渡辺裕子: 「渡辺式」家族間調整における関係パターン7 -家族間での「葛藤・もめ事」に焦点をあてて-.
    第18 回日本家族看護学会.2011
  • 3.柳原清子: 解決志向型家族アプローチ-「渡辺式」家族アセスメント/支援モデルその3.
    第19 回日本家族看護学会.2012
  • 4.柳原清子: 「渡辺式」家族アセスメント/支援モデル その4-解決志向的アプローチのパターン分類.
    第20 回日本家族看護学会.2013
  • 5.柳原清子、佐藤律子、櫻井大輔、三枝真理、榎本美由貴、松本修一、石渡未来: 「渡辺式」家族アセスメント/支援モデル その5 -思決定支援モデル-.
    第21 回日本家族看護学会.2014
  • 6-1.柳原清子、木村藍子、藤井淳子、今井美佳、福山幸子、横田益美、浅野悠佳: 「渡辺式」家族アセスメント/支援モデル その6 -ここまで来た「渡辺式」!意思決定支援モデルの解説-.
    第22 回日本家族看護学会.2015
  • 6-2.佐藤律子、櫻井大輔、三枝真理、園川雄二、榎本美由貴、松本修一、石渡未来、森川真理、宇都宮望: 家族支援CNS登場!『家族の不仲・もめごとの調整術』-現場志向の家族アセスメント/調整スキルの解説-.
    第22 回日本家族看護学会.2015
  • 7-1.柳原清子、木村藍子、藤井淳子、澤田紀子、今井美佳、福山幸子、横田益美、浅野悠佳、樋口薫: 「渡辺式」家族アセスメント/支援モデル その7 -"「渡辺式」看護介入システムモデル"の紹介-.
    第23 回日本家族看護学会.2016
  • 7-2.松本修一、石渡未来、森川真理、園川雄二、榎本美由貴、三枝真理、佐藤律子、櫻井大輔、宇都宮望: 家族支援CNS登場!-"仲良き家族は美しいのだろうか?" -現場志向の家族アセスメント/調整の実際-.
    第23 回日本家族看護学会.2016
  • 8.柳原清子 松本修一 三枝真理 佐藤律子 木村藍子 樋口薫: 「渡辺式」家族アセスメント/支援モデル その8 -地域包括ケア時代の家族支援スキルとは何か-.
    第24回日本家族看護学会.2017

国際家族看護学会

  • 1.YANAGIHARA Kiyoko, WATANABE Hiroko: Japanese Style Family Nursing Model-Watanabe-Style Family Assessment and Supporting Model : Characteristics, Theoretical Background Practice and Research-. The 10th International Family Nursing Conference. 2011
  • 2.YANAGIHARA Kiyoko: Conflict Patterns between Healthcare Providers and Families and the Family Nursing Intervention in Clinical Oncology Practice Using Watanabe-Style Family Assessment and Supporting Model.The 11th International Family Nursing Conference. 2013
  • 3.YANAGIHARA Kiyoko, SAEGUSA Mari, ASANO Yuka: Grief and Bereavement Due to Loss of a Sibling to Cancer in Adulthood: Transformations of Families. The16th World Congress of Psycho-Oncology. 2015
  • 4.YANAGIHARA Kiyoko ,SAKURAI Daisuke, SATO Ritsuko, MATSUMOTO Nobukazu: Nursing Interventions for Addressing Patterns of Conflict between Families and Medical Systems. The 12th International Family Nursing Conference. 2015
  • 5.YANAGIHARA Kiyoko ,SAWADA Noriko, FUJII Atsuko: Examination of interfamily adjustments and skills of F-CNSs. The 13th International Family Nursing Conference. 2017
日本家族看護学会のワークショップ風景

日本家族看護学会のワークショップ 風景

金沢家族看護研究会 開催日程/内容

2018年度日程

*タイトルはあくまで仮のものです。タイトルの予告はポスターで行います。
*開催日が変わることがあります。そのときは、ホームページでお知らせします。(ご確認ください。)

回数日程、曜日内容(仮タイトル)備考
14月14日(第2土曜)実践知を可視化する(1)
25月12日(第2土曜)在宅移行期:強い口調の妻、愛情が溢れ出している家族、そんな家族に振り回されて
36月9日(第2土曜)実践知を可視化する(2)
47月14日(第2土曜)一見不可解な家族たち(本人に予後告知を絶対しないで、という家族)
59月8日(第2土曜)実践知を可視化する(3)
6 開催日程が変更になりました
10月13日(第2土曜)
10月6日(第1土曜)
家族支援専門看護師と解く事例分析
希死念慮を強く訴える患者と戸惑う家族:
711月10日(第2土曜)実践知を可視化する(4)
812月8日(第2土曜)倫理的問題:効果が望めない治療を何がなんでもと患者に強要する家族
92019年1月12日(第2土曜)実践知を可視化する(5)
102019年2月9日(第2土曜)高機能病院での退院をめぐる患者・家族との調整

金沢家族看護研究会は、原則として毎月第2土曜日(時に第3土曜日に移動)の午後に開催します。
時間:午後13時00分-16時30分
会場:金沢大学保健学系キャンパス(小立野5丁目)4号館2階会議室

  • 2018年度 研究会ポスター
  • 2017年度 研究会ポスター
  • 2016年度 研究会ポスター